湯立坂散歩(ゆたてざかさんぽ)

東京都文京区小石川と大塚の境にある湯立坂。
坂の魅力と、重文・銅御殿(あかがねごてん)について情報発信します。
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「保存原論」


このたび、市ヶ谷出版より
「保存原論・日本の伝統建築を守る」
鈴木博之著 が発売された。

東京駅や迎賓館、三菱一号館などと並んで「代表的14事例の保存の記録と詳細」で銅御殿をご紹介いただきました。

 
機(顕什發鬚瓩阿觝廼瓩力誕蝓
1.東京丸の内の駅舎の保存・復元 
2.八幡浜市立日土小学校がワールド・モニュメント財団/ノール モダニズム賞を受賞 
3.最近の保存運動の動向

供(顕什發亮鑪爐畔歛犬旅佑方 
1.日本における文化財の種類 
2.建造物の保存の考え方

掘(顕什睚歛犬砲ける記憶と想像力の契機
1. なぜ残したいのか
2.建物に秘められた全体性
3.意識の中で共有されるか

検[鮖謀建造物の活用と開発
1.文化財の活用について
2.歴史的建造物の活用
3.近代建築の継承


保存原論

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富士山 世界遺産へ

 ここのところ、テレビニュースは富士山が世界遺産登録されることでもちきりでした。

日本のシンボル、美しい姿の富士山は世界に誇れる景色なので、嬉しい限りです。

 ニュースでイコモスという言葉も耳にされた方が多かったと思います。
イコモスはユネスコの諮問機関として、世界遺産登録の審査、モニタリングの活動を続けています。

 さて銅御殿隣地マンション問題では、多くの専門家たちも反対の声をあげておられたが、この日本イコモス国内委員会の委員長を当時務められていた、前野まさる氏もそのひとりでした。

2009/4/10強行着工に踏み切る野村不動産を前に朝早くから現場にかけつけ、抗議の声を上げてくださいました。
詳細

 このような方まで現地にいらしたり、NHKニュースや新聞で何度もとりあげられたり、社会的にも大きな問題であったことを改めて感じます。

 現場のマンションは完売で、普通に人が暮らしています・・・。なかなか難しい、現実です。


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マンション問題の裁判 控訴へ

 ここのところ、このブログへのアクセスが増えています。野村不動産のプラウド小石川の購入に際して参考にされる方が増えているのでしょうか?

 さて、近隣住民が文化庁を相手に起こしていた行政訴訟は、地裁の判決を不服として2012年3月1日控訴されました。訴訟内容は こちら

 また、銅御殿の所有者が総務省公害等調整委員会に申し立てている原因裁定は結果が出るのにまだ時間を要するようで、現地調査等が行われています。
 この二つの係争を伴ったまま、販売開始されるとのことです。
 
 そもそもこの問題が始まった2006年の1月に、野村不動産広報部は朝日新聞で、景観に配慮した設計変更を求める大谷美術館に対して「聞く耳を持たないわけではないので、今月中に説明会を開く予定です。大谷さんたちの要望はありがちな内容。重要文化財といってもなったばかりで、特殊とは思わない」と言うコメントを出しました。野村不動産の文化財や環境軽視の姿勢に唖然としました。

 あれから、野村不動産は一貫して変わらぬ対応を続け、和解に至らぬまま、現在をむかえています。なぜここまで強固な、反対派がいるのか、と疑問をもたれる方も多いと思う。

 裁判を起こすのには多くのお金と時間と労力がいる。それでも尚、この問題を提起し続ける人々の思いの根底に、野村不動産のきわめて不誠実な対応があった。怒りを通りこして、「恨み」であろうか。

 30件を越える新聞記事、NHKでは10回以上、大きな社会問題として報じられ、建築家や日本を代表する学者もエールを送ってくれた。1万通をこえる署名もいただいた。多くの方々の応援の気持ちを胸に、今後も文化財と周辺環境の問題を前進させていきたいと思う。

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裁判結果

2/17に出た、近隣住民が文化庁に対し起こしていた裁判の判決は 朝日新聞、読売新聞、毎日新聞、東京新聞の各紙に掲載されたほか、NHKニュースやMXテレビで大々的に報道されました。

この事実からも、この問題が単なるひとつのマンション紛争ではなく、社会的な文化財保存に関わる問題であることがわかります。

以下NHKニュースより引用

重文周辺景観保全訴え退ける

東京・文京区にある国の重要文化財の建物の隣に建設されている高層マンションについて、周辺の住民が歴史的な地域の景観が損なわれるなどと主張して、設計の変更を求めた裁判で、東京地方裁判所は「文化財保護法などを根拠に周辺の住民が裁判を起こすことはできない」として、訴えを退けました。

この裁判は、東京・文京区小石川にある国の重要文化財「旧磯野家住宅」、通称「銅御殿(あかがねごてん)」の隣に建設されている14階建てのマンションについて、周辺の住民が、ビル風で建物が壊れたり歴史的な地域の景観が損なわれたりすると主張して、文化財保護法に基づき、国が不動産会社に対し、設計の変更を命じるよう求めたものです判決で、東京地方裁判所の八木一洋裁判長は「文化財保護法や関係する法律には、文化財の保護や景観の保全に関する周辺の住民の利益について具体的な規定はなく、裁判を起こすことはできない」として訴えを退けました。

原告の住民は、記者会見で「地域の誇りである文化財と景観を後世に残したという思いが退けられた。いったい誰が景観を守るのか裁判所に聞きたい」と述べ、控訴も検討する考えを示しました一方、文化庁は「私たちの主張が認められた」とコメントしています。
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プラウド小石川

  夏には湯立坂に完成した野村不動産のマンションがいよいよ販売されるようだ。大きく紛争を巻き起こしたこのマンションだが、現在の様子を報告したい。

 写真の通り、現在もまだ大きな看板が湯立坂に建っている。「重要文化財が壊れたらだれが責任取るの?」「野村不動産は重要文化財に配慮を!」という文言。通常のマンション紛争では、販売時には当然周辺住民との何らかの和解がすすめられ、こういった看板ははずされる。
 しかし、この時点においてもまだ看板が高らかに掲げられているということは、和解ができていないことの表れだ。

近隣住民が文化庁を提訴している行政訴訟は2月17日(金)に地裁判決を迎えるが、控訴する可能性もある。

また、銅御殿の所有者が、工事の影響で土壁に影響があったと訴えている裁判(公害等調整委員会・原因裁定)は現在も審議中であり、判決はまだ先になりそうだ。

 
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日暮里富士見坂

1/30 朝日新聞より。 

「東京都内から富士山が見える坂として知られる荒川区の「日暮里富士見坂」で29日、富士山頂に夕日が沈む「ダイヤモンド富士」が見られた。約6キロ離れた新宿区大久保に建設中のビルのため、坂からの富士山が見られなくなる可能性があり、この日は地元の人や見物客ら約200人が頂に沈む夕日を眺めた。・・・」

私はこの話を前から聞いていた。それは、なんとこの富士見坂と富士山を結ぶ眺望ラインに湯立坂がばっちり入っていて、どうやら湯立坂の工事中のクレーン車が眺望を邪魔しているというものだった。下記の地図をご参照いただきたい。
日暮里富士見坂ビスタ(見通し)ライン図

ことの詳細は未確認だが、遠くに見える富士山を楽しみに眺めてきた多くの人々の、言ってみればひとつの文化がまたひとつ消えていくのは、寂しい気がする。

日暮里富士見坂眺望研究会
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東京 名所の景観守る要望提出

 多くの観光客でにぎわう浅草の浅草寺や徳川家の菩提寺の増上寺など、全国的に有名な東京の歴史的な建物の所有者が、景観を守るために、周囲の高層ビルの高さやデザインを制限するよう求める初めての要望書を、11日、東京都に提出した。

 銅御殿(旧磯野家住宅)を所有管理する大谷美術館もここに名を連ね、重文所有者7団体からの要望となった。この模様はNHKニュースで報道され、銅御殿と野村不動産マンションも景観破壊の代表として映された。

 東京都には、都が指定した建物から100メートル以内に、景観を損なうような高さやデザインの建物を造ることを制限する条例がすでにありますが、今回、要望書を出す国の重要文化財の建物は、いずれも都の条例の対象に指定されていませんでした。

 また、同時に大谷美術館・銅御殿を守る会・杜史を育む会・湯立坂が集めた署名10097筆も東京都知事あて提出されました。ご協力いただきました皆様に心より感謝いたします。

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銅御殿隣地マンション・現況

重要文化財・銅御殿(旧磯野家住宅)の隣地のマンションは、夏に工事を終え、今このような状態です。

どうやら販売はされていないらしく、窓には日よけのためか紙のようなものが貼られ、人は全くいない様子。

きれいな廃墟とでも言いましょうか・・・。不気味です。

大谷美術館が総務省公害等調整委員会に申し立てている原因裁定は結果が出るのにまだ時間を要するようで、現地調査等が行われています。

近隣住民などが原告となっている行政訴訟は11月11日結審予定。判決は来年になるでしょう。
(2011/11/10 撮影 
左 銅御殿 右奥 野村不動産マンション)
 
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マンション訴訟判決

  9/21 銅御殿隣接マンション訴訟のうちのひとつに判決が出ました。9/22の毎日新聞、朝日新聞、読売新聞、東京新聞に記事が掲載されました。
毎日新聞によると以下の通りです。
***********
国の重要文化財「旧磯野家住宅(通称・銅御殿)」(文京区小石川)の隣接地に建設された高層マンションを巡り、銅御殿を所有する財団法人「大谷美術館」と周辺住民8人が、指定確認検査機関と区を相手取り、マンションの建築確認処分の取り消しなどを求めた訴訟の判決で、東京地裁は21日、原告の訴えを退けた。

・・・・原告側は「ビル風や地盤沈下で重文に影響が出るほか、周辺の文化的景観を損なう」と主張したが、地裁は「風害、地盤、景観に関する訴えの利益は法律上の根拠がなく、認められない」と訴えの大部分を却下。美術館と一部原告について「マンションが地震などで倒壊した場合を想定した訴えの利益はある」としたが、検査機関の必要な審査が行われているとして請求を棄却した。

 判決後の会見で原告側は「法に明記されていないから、文化財の隣に何を建ててもいいという判決で残念。外国のような法整備が必要だ」と語った。・・・・
***************
この問題をめぐっては、あと2つの裁判結果が注視されており、ひとつは近隣住民が原告となり文化財保護法の運用をめぐって文化庁を訴えているもの、もうひとつは所有者の大谷美術館が野村不動産・鹿島建設を相手に工事の振動で銅御殿に損傷があったとする公害等調整委員会の原因裁定だ。

いずれも判決は2012年以降になる見込み。現地ではマンションは建ちあがっているが販売はできない状態のようだ。

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TOKYO MXテレビのニュースで特集

 9月14日、TOKYO MXテレビのニュースで銅御殿の隣地マンション問題がとりあげられました。湯立坂という歴史と文化ある地域に計画された高層マンションが、この土地にふさわしくないとの理由で起こされた裁判に関してのリポートでした。

 映像のあとでコメントを述べたキャスターは、どちらにも言い分はあるとした上で、地域の人が違和感を持たない建物にしてほしい、東京は震災や戦災で江戸・明治からのこる木造建築が少ないので文化的価値をきちんと考えるべきだと感想を述べました。

 また、都市開発と文化財(歴史的景観)の関係は都市に住む人、ひとりひとりが考えるべき身近な問題であるとし、多くの人の関心事となっています。

 写真:右下は銅御殿の屋根、左奥が野村不動産の完成間もないマンション。
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